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香港のダブルペイとは?

年末になり、日本では冬季賞与が支給される時期です。今年は、景気の見通しの良さから、三菱UFJリサーチ&コンサルティング(2013年11月1日付)によると、民間企業における賞与の平均支給額は5年ぶりに増加に転じ、一人当たり36万7500円と、前年比で0.5%増えるということです。

所変わって香港では、古くからの華僑の慣習で年末手当としてダブルペイが支給されます。ダブルペイという名称ですから、年末のある月(12月または1月)は、2ヶ月分の給与が支給されることになります。これは法律で決まっているわけではありませんが、通常、雇用契約書に記載されています。

日本では、業績によって賞与額に変動がありますが、ダブルペイは原則として変動することはありません。

香港では、ダブルペイとは別に業績や人事評価による業績賞与も支給されます。The JobsDB(2013年 11月14日付)によると、その平均額は、月給の1.6ヶ月分(昨年は1.5ヶ月)ということです。ちなみに、金融関係は全ての業界で最も高く5.3ヶ月の見通しということで、不動産業界2.2ヶ月分、製造業1.9ヶ月と続きます。ダブルペイは、もともと固定された金額ですが、業績賞与の場合は、金額によっては社員の離職につながりますので、企業は慎重な金額設定が必要になります。

このように見ると、香港の年収は、月給の15ヶ月~16ヶ月で想定していただければ、結果として日本と同程度のイメージになるのではないでしょうか。

さて今年、皆さんの組織の賞与額は、いかがでしょうか。

この記事を書いた人

ヒサエダコンサルティング
久枝良彰
監査法人トーマツのマネジメントコンサルティング部、およびグループ会社のトーマツコンサルティング株式会社で、組織・人事コンサルティングのプロジェクトマネージャーとして在籍。平成17年9月に、有限会社ヒサエダコンサルティングを立ち上げ、代表取締役に就任。これまで、多数の企業・公的機関・医療機関に対して、組織・人事制度のコンサルティング支援を経験している。また、学校法人産業能率大学の契約講師として、全国の企業・地方自治体の管理職研修・人事評価者研修を多数実施している。平成21年度より、中小企業基盤整備機構・中小企業大学校の契約講師も務める。九州大学大学院(MBA)修了、「組織論」を中心に研究。
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