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香港の高昇給率のワケは?

2013/10/28

日本国内では、2014年4月からの消費税率8%への引き上げに向け、復興特別法人税の1年前倒し廃止により、国は平均1~2%程度の昇給を企業に求めているようです。

所変わって、2013年10月23日付の香港紙South China Morning Postによると、2014年の香港における企業の平均昇給率は4.7%と予想されるとのこと。また実際には、それ以上に上がることも予想されるということです。

日本以上に高い平均昇給率の理由として、まだまだ経済は堅調で失業率が低いこと(失業率3.3%)、多少のインフレも起こっていること、などが上げられますが、最大の理由としては、企業側は、ある程度昇給させないと、従業員の離職につながるという焦りがあるようです。確かに、香港の従業員は今もらえるお金は、今いただく。自分の頑張りや実力を評価してもらえないなら職場を変える、というスタンスです。

香港では、上司としても特に居てもらいたい人には、都度、最大限の評価をするでしょうし、従業員も最大限の評価を得るように日々の研鑽を怠りません。雇用の流動性が高く、平均昇給率も高い香港は、企業にとっても個人にとっても、常に今現在を真剣勝負しなければならない環境と言えると思います。

この記事を書いた人

ヒサエダコンサルティング
久枝良彰
監査法人トーマツのマネジメントコンサルティング部、およびグループ会社のトーマツコンサルティング株式会社で、組織・人事コンサルティングのプロジェクトマネージャーとして在籍。平成17年9月に、有限会社ヒサエダコンサルティングを立ち上げ、代表取締役に就任。これまで、多数の企業・公的機関・医療機関に対して、組織・人事制度のコンサルティング支援を経験している。また、学校法人産業能率大学の契約講師として、全国の企業・地方自治体の管理職研修・人事評価者研修を多数実施している。平成21年度より、中小企業基盤整備機構・中小企業大学校の契約講師も務める。九州大学大学院(MBA)修了、「組織論」を中心に研究。
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