新年度に向けて、教育研修の計画を検討されている企業も多いのではないでしょうか。
しかし、送られてくる研修案内を見ながら、次のように考えてしまうことはないでしょうか。
・この研修は人気がありそうだから受講してみよう
・今年は中堅社員研修をやっておこう
・評判が良さそうな研修だから取り入れてみよう
もちろん、これらも一つの判断材料ではあります。
しかし、それだけでは教育の本質的な目的を十分に達成できるとは言えません。
教育研修は、単なる「イベント」ではなく、会社の将来に関わる重要な経営施策の一つです。
だからこそ、研修を選ぶ際には、もう一歩踏み込んだ視点が必要になります。
教育担当者が持つべき5つの視点
教育研修を計画する際には、次のような視点から考えることが重要です。
1.内外環境はどう変化しているか(経営課題・経営目標の把握)
自社を取り巻く環境は、常に変化しています。
例えば、
・市場環境
・技術革新
・人材不足
・法制度の変化
こうした外部環境の変化に対して、自社がどのような経営課題を抱えているのかを整理することが出発点になります。
2.当社の人材の現状はどうか(人材の状況)
次に重要なのは、自社の人材の現状を把握することです。
例えば、
・若年層が多いのか
・中堅層が不足しているのか
・管理職のマネジメント力に課題があるのか
・DX視点の教育が急務なのか
人材の状況によって、必要となる教育内容は大きく変わります。
3.どのような知識・能力が必要なのか(人材の育成課題)
経営課題と人材の現状を踏まえると、
・今後どのような人材を育てる必要があるのか
・どのような能力が不足しているのか
といった人材育成の課題が見えてきます。
ここを明確にすることで、研修の目的がはっきりします。
4.どのレベルまで育成するのか(期待するレベル)
教育研修は、「何を教えるか」だけではなく、
どのレベルまで育てたいのかを明確にすることも重要です。
例えば、
・基礎知識を理解するレベル
・実務で使えるレベル
・部門をリードできるレベル
期待するレベルによって、研修の内容や方法も変わります。
5.どのような方法で教育するのか(効果的な教育手法)
最後に考えるべきなのは、教育の方法です。
教育の方法には様々なものがあります。
・社内研修
・外部研修
・OJT
・Eラーニング
・社外セミナー
研修の目的や対象者に応じて、最も効果的な手法を選択することが重要です。
研修を「選ぶ」のではなく、「設計する」
研修会社のカリキュラムを見ると、魅力的でキャッチーな研修テーマが数多く掲載されています。
しかし、本来の順番は次の通りです。
1.自社の課題を整理する
2.必要な人材像を明確にする
3.育成すべき能力を定める
4.その上で研修を選ぶ
つまり、
研修を選ぶのではなく、教育を設計することが重要なのです。
新年度に向けた教育計画を見直す機会に
2~3月は、新年度に向けて教育研修計画を検討する大切な時期です。
研修案内やセミナー情報を参考にしながらも、
・自社の経営課題
・人材の状況
・育成すべき能力
といった視点から、教育計画を見直してみてはいかがでしょうか。
教育研修は、社員一人ひとりの成長を支えるとともに、会社の将来をつくる大切な投資でもあります。
だからこそ、この時期に一度立ち止まり、「自社にとって本当に必要な教育とは何か」を考えることが重要だと思います。