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なぜ今、社内講師育成が重要なのか 【第2回】「良い研修は“滝の流れ”でできている 」

カリキュラム(目次)の作り方と、その理由

第1回では、なぜ今「社内講師育成」が企業にとって重要なのかをお伝えしました。

シリーズ第2回となる今回は、
研修づくりの最重要ポイントである「カリキュラム(目次)の作り方」について解説します。

講師の話し方も大事ですが、研修の質を左右するのは、“目次のストーリーが整理されているかどうか”です。

そのため、今回は研修設計の基礎となる「滝の流れ」をご紹介します。


研修設計の基本は「滝の流れ」

研修は、いきなり細かい話から始めてしまうと、受講者が混乱してしまいます。

そこで重要なのが、
“上から下へ”自然につながる構造をつくること。

私はこれを「滝の流れ」と呼んでいます。


●滝の流れとは?

研修カリキュラムは、

 ① 全体像(大テーマ)

  ↓

 ② 種類(大項目)

  ↓

 ③ 共通する切り口での深掘り(小項目)

という順序で落ちていくように構成するのが理想です。


カリキュラム作成は「大 → 中 → 小」で整える

良い研修は、必ずと言っていいほど構造が整理されています。

たとえば、

  • ●大きなテーマ(全体の目的)

  • ●その中にある要素(種類)

  • ●種類ごとに共通した視点で深掘りする項目

この“3段階の構造”が揃っていると、受講者は迷わずに学ぶことができます。


具体例:ハラスメント研修のカリキュラム

例を用いると、「滝の流れ」がより分かりやすくなります。


① ハラスメントとは(概論)

最初に「全体像」を示します。


② ハラスメントの種類(大項目)

次に種類を分けます。(例ですので3つに限定しています)

  • ●パワーハラスメント
  • ●セクシャルハラスメント
  • ●マタニティハラスメント

③ 種類ごとに同じ切り口で深掘り(小項目)

ここが“滝の流れ”の最も重要な部分です。

各ハラスメントについて、

  •  ●法律
  •  ●統計
  •  ●事例
  •  ●当社ルール

という同一の切り口で説明していきます。


なぜ「同じ切り口」で深掘りするのか?

理由は3つあります。

① 比較しやすい

 種類ごとの違いがはっきりする。

② 受講者が迷わない

 同じフォーマットなので理解しやすい。

③ 構造が美しくなる

 冗長にならず、ストーリーに一貫性が出る。


 “滝の流れ”が研修を分かりやすくする理由


① 話が入ってきやすい

全体 → 詳細 の順なので、受講者が安心して聞ける。


② 内容が整理され、頭に残りやすい

構造はそのまま“受講者の理解の地図”となります。


③ 資料も作りやすくなる

目次が整っていれば、スライド作成の時間も大幅に短縮できます。


社内講師こそ「構造化」が必須スキル

社内講師は、外部講師よりも自社に詳しい一方、
つい話したいことが増えてしまい、内容が散漫になりがちです。

だからこそ、
「滝の流れ」で目次を整理するスキルが極めて重要です。


第3回となる次回は、研修の構造に続き、学習効果を引き上げる4ステップを解説します。さらに、社内講師が意識すべき「態度・姿勢」「研修の進め方」についてもご紹介します。

この記事を書いた人

ヒサエダコンサルティング
久枝良彰
監査法人トーマツのマネジメントコンサルティング部、およびグループ会社のトーマツコンサルティング株式会社で、組織・人事コンサルティングのプロジェクトマネージャーとして在籍。平成17年9月に、有限会社ヒサエダコンサルティングを立ち上げ、代表取締役に就任。これまで、多数の企業・公的機関・医療機関に対して、組織・人事制度のコンサルティング支援を経験している。また、学校法人産業能率大学の契約講師として、全国の企業・地方自治体の管理職研修・人事評価者研修を多数実施している。平成21年度より、中小企業基盤整備機構・中小企業大学校の契約講師も務める。九州大学大学院(MBA)修了、「組織論」を中心に研究。
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