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なぜ今、社内講師育成が重要なのか 【第1回】「社員が講師を務めるメリットとは? 」

企業の人材育成では、Off-JTとして社外研修に参加したり、外部講師を会社に招いたりすることが一般的です。
もちろん、社外研修や外部講師の活用には大きな価値があります。ただ、それだけでは十分ではありません。

近年、多くの企業が注目しているのが、
「社員が社内で講師を務める仕組み」=社内講師育成です。

私は年間70回前後の研修講師を務めていますが、その経験から断言できるのは、
社内講師が育つと、組織の強さが一段上がるということです。


① 自社に最適化された“実務直結型”の研修ができる

外部講師の研修は、どうしても「一般論」から始まり、会社固有の課題に深く踏み込むには限界があります。

一方で、社員講師には次の強みがあります。

  • ●自社の業務フロー

  • ●直近の課題

  • ●現場の悩み

  • ●社内ルールや文化

  • ●自分自身の経験・事例

つまり、研修がそのまま実務に結びつきやすいのです。

受講者は「これはうちの会社の話だ」とすぐに理解できるため、現場で行動に移しやすく、研修の効果が高まります。


② 講師本人が大きく成長する(棚卸し・体系化・言語化)

研修を“教える立場”に立つと、講師は次の作業を自然と行います。

  • ●自分の仕事を棚卸しする

  • ●経験や知識を体系化する

  • ●言語化し、人に伝わる形に整理する

このプロセス自体が、講師本人の成長につながります。

また、講師経験を重ねることで、

  • ●プレゼンテーション力

  • ●資料作成力

  • ●ファシリテーション力やリーダーシップ

といった汎用スキルも磨かれていきます。

教える人がいちばん成長するのは、研修現場ではよく言われることです。


③ 組織に“学び合う文化”が生まれ、強いチームが形成される

社内講師が生まれると、社内に自然と学習文化が育ちます。

  • ●仲間同士で教え合う

  • ●共通言語ができる

  • ●成長が共有される

これは、外部講師だけでは絶対に生まれないメリットです。

社内講師が増えるほど、
「学ぶことが当たり前」の組織文化が形成され、社員の成長意欲も高まります。


次回予告:研修の目次は“滝の流れ”で作る

第2回では、研修づくりの最重要ポイントである
「カリキュラム(目次)の作り方」について解説します。

良い研修の目次には
“大 → 中 → 小へと自然につながる滝の流れ”があります。

次回は具体例を交えて、分かりやすく説明します。

この記事を書いた人

ヒサエダコンサルティング
久枝良彰
監査法人トーマツのマネジメントコンサルティング部、およびグループ会社のトーマツコンサルティング株式会社で、組織・人事コンサルティングのプロジェクトマネージャーとして在籍。平成17年9月に、有限会社ヒサエダコンサルティングを立ち上げ、代表取締役に就任。これまで、多数の企業・公的機関・医療機関に対して、組織・人事制度のコンサルティング支援を経験している。また、学校法人産業能率大学の契約講師として、全国の企業・地方自治体の管理職研修・人事評価者研修を多数実施している。平成21年度より、中小企業基盤整備機構・中小企業大学校の契約講師も務める。九州大学大学院(MBA)修了、「組織論」を中心に研究。
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