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なぜ今、社内講師育成が重要なのか 【第3回】研修効果を高める4ステップとは?

このシリーズでは、
第1回:社内講師のメリット
第2回:研修カリキュラムの“滝の流れ”
について解説してきました。

最終回となる今回は、研修の「進め方」に焦点を当て、
学習効果を最大化する4ステップそして社内講師が意識すべきポイントについて整理します。


研修の効果を高める4ステップ

研修は「講師が話す → 受講者が聞く」だけでは定着しません。
学びを行動につなげるためには、次の4つの流れが重要です。

① Input(講義・知識のインプット)

最初に、必要な情報や考え方を講師から伝えます。
社内講師によく起きがちな過ちとして、講師の“話過ぎ”です。この①Inputの時間は、長くても全体時間の4割程度に留めることが肝心です。

② Think(考える・整理する)

Inputの後には、必ず「自分で考える時間」を挟みます。
個人ワークやグループ検討など、短時間でもよいので、
受講者が頭の中を整理するプロセスが必要です。

③ Output(発表・共有する)

考えた内容を言語化する段階です。
発言や発表を通して、自分の言葉で説明することで、理解が深まります。

④ 他者からのInput(学び直し)

他の人の発表や意見を聞く、新たな視点や気づきを得る
これが学習の定着を大きく後押しします。
講師の補足解説も、このフェーズでより効果的になります。


この4ステップが重要な理由

  • ●理解が深くなる

  • ●多様な視点を吸収できる

  • ●学んだことを“自分ごと化”しやすくなる

特に社内研修では、同じ会社で働く人同士の意見交換が学びを広げ、
実務への応用もスムーズになります。


社内講師が意識すべきポイント

研修の内容がいくら良くても、講師の伝え方や姿勢が不十分だと効果は半減します。
社内講師が特に意識しておきたいポイントは次の3つです。

① 受講者を尊重する態度

受講者の表情を見ながら話す、理解度を確かめる、意見を歓迎する——
こうした姿勢が「安心して学べる場」をつくります。

② シンプルで分かりやすい伝え方

順序立てて説明すること。
時間のバランスに配慮し、“メリハリのある進行”を心がけます。

③ 受講者が考える時間と、他者から学ぶ時間をつくる

講師が話し続けるのではなく、

  • ●個人ワーク

  • ●グループで意見交換

  • ●発表・共有
    を適度に組み入れることで学びが深まります。


まとめ:社内講師が増えると、組織が変わる

3回にわたり「社内講師育成」をテーマにお伝えしてきました。

  • 1.社内講師には、会社に最適化された教育ができるという強みがある

  • 2.研修設計は“滝の流れ”で構造化すると伝わりやすい

  • 3.効果的な研修には4ステップが不可欠で、講師の姿勢が質を左右する

社内講師が育つことは、
単に「社内で研修できるようになる」だけではありません。

学び合い、教え合い、成長し続ける組織文化をつくること。
これこそが最大の価値だと感じています。

この記事を書いた人

ヒサエダコンサルティング
久枝良彰
監査法人トーマツのマネジメントコンサルティング部、およびグループ会社のトーマツコンサルティング株式会社で、組織・人事コンサルティングのプロジェクトマネージャーとして在籍。平成17年9月に、有限会社ヒサエダコンサルティングを立ち上げ、代表取締役に就任。これまで、多数の企業・公的機関・医療機関に対して、組織・人事制度のコンサルティング支援を経験している。また、学校法人産業能率大学の契約講師として、全国の企業・地方自治体の管理職研修・人事評価者研修を多数実施している。平成21年度より、中小企業基盤整備機構・中小企業大学校の契約講師も務める。九州大学大学院(MBA)修了、「組織論」を中心に研究。
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