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組織の3つの要件とは

2009/04/27

前々回、組織化の目的について考えました。
では、どういうものを組織と呼べるのでしょうか。組織の要件とはどんなものでしょうか。
チェスター・バーナードというアメリカの電信電話会社の社長であり、経営学者は、「2人以上の人々の意識的に調整された活動や諸力の体系」と定義しています。
別説によると、例えば口論があったときに、それを客観的に見ることができる人材がいるという点で、3人以上からと定義している学者もいます。
では、組織とは具体的にどんな要件を持っているのか。
バーナードは、このようにまとめました。2人以上集まった集団が、①共通の目的(目標・ビジョン)を持ち、②協働への意欲(意欲、モチベーション、コミットメント)することが必要だと。
そして、①共通目標と②協働は、いずれも③伝達(指揮命令・コミュニケーション)を通して行われます。
3人であろうと、1000人であろうと、基本的な組織の要件はこの3つと言えるでしょう。この3つの条件が同時に成立していることが必要です。
考えてみると、私の知っている会社でも、いろいろ問題が起こっている時、その原因は、この3つのいずれか、また複数がうまくいっていないケースです。
また、目標管理制度などのマネジメントシステムも、運用をスタートするといろいろ問題が起きてきますが、制度の問題というより、この3つの組織の要件が成立していないために、うまく運用されないという場合がほとんどだと考えます。

この記事を書いた人

ヒサエダコンサルティング
久枝良彰
監査法人トーマツのマネジメントコンサルティング部、およびグループ会社のトーマツコンサルティング株式会社で、組織・人事コンサルティングのプロジェクトマネージャーとして在籍。平成17年9月に、有限会社ヒサエダコンサルティングを立ち上げ、代表取締役に就任。これまで、多数の企業・公的機関・医療機関に対して、組織・人事制度のコンサルティング支援を経験している。また、学校法人産業能率大学の契約講師として、全国の企業・地方自治体の管理職研修・人事評価者研修を多数実施している。平成21年度より、中小企業基盤整備機構・中小企業大学校の契約講師も務める。九州大学大学院(MBA)修了、「組織論」を中心に研究。
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