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キャッシュレス先進国、北欧デンマーク!!

2019/06/30

今回は、2019年6月に訪問した北欧の国、デンマークのキャッシュレス決済事情を紹介します。

デンマーク政府は2030年頃を目処に完全なキャッシュレス社会を目指しており、デンマーク人一人当たりの年間カード使用数は300回と、EUの中でも最もキャッシュレス決済進んだ国です(デンマークナショナルバンク調べ)。

今回の訪問では「こんな場所や場面でもキャッシュレスか」と感じた場所が複数ありました。例えば、欧州の公衆トイレでは、使用料金がかかることが一般的ですが、現金の受付はしておらず、券売機はカード決済のみでした。アイスクリームやコーヒーの屋台、公園でアクセサリーや絵画を売る露店でも、ほぼ全ての小売店でカード決済が可能です。街のコーヒーショップで、現金を使おうとすると、「Do you use cash?」と現金が特別であるかのように確認されます。下校中と思われる小学生も、コンビニでホットドッグ購入の際は、当然のようにカード(おそらくデビッドカード)を使っていました。

ある日のホテルでの夕食時、その場で現金で支払ったのですが、珍しいパターンだったのか、後から部屋にレストランのマネージャーから、「現金でいくらはらったか」、確認の電話がありました。特にホテルのレストランということもあり、それくらい現金決済が珍しいということだったのでしょうか。

また、中長距離移動の高速鉄道や高速バス乗車時には、事前にインターネットでEチケットを手配し、乗車時に、QRコードを読み読み取らせて指定の時間や座席を確認します。私が利用した高速バスの運転手は、60歳は過ぎているであろう年配の方でしたが、自分が手にしたスマートフォンを顧客(こちらも60歳を過ぎているであろう年配の女性)のスマートフォンからコードを読み取っていました。ちなみに私は、QRコードを印刷して持参しました。

なお、キャッシュレス決済ではありませんが、路上で違法駐車を取り締まる係員も、スマートフォンを使って記録をしていたので、業務用のスマートフォンアプリが多用されていることが分かります。

デンマークの通貨は、ユーロではなくクローネですが、観光やビジネス目的で外国から来た人達も、わざわざ両替することなく、クレジットカードさえあれば、旅行中、両替を全くする必要はありません。結果的に、そういった観光客を相手にした小売店も、カード決済により、顧客の利便性を高め、店側の現金管理も容易にしていることになります。

さて、日本ですが、クレジットカードと共に、交通カードや楽天ペイなどのスマートフォンを介した決済が増えていますが、まだまだ全体の決済の20%程度と言われています。

もちろんお年寄りに分かり易い現金決済も引き続き必要ですが、外国人旅行客対応や人手不足対応のためには、デンマークのように、思い切ったキャッシュレスへ、一気に進めることが必要だと思いますが、いかがでしょうか。

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最先端技術の一方で、街並みの古い景観を大切にするコペンハーゲン

 

この記事を書いた人

ヒサエダコンサルティング
久枝良彰
監査法人トーマツのマネジメントコンサルティング部、およびグループ会社のトーマツコンサルティング株式会社で、組織・人事コンサルティングのプロジェクトマネージャーとして在籍。平成17年9月に、有限会社ヒサエダコンサルティングを立ち上げ、代表取締役に就任。これまで、多数の企業・公的機関・医療機関に対して、組織・人事制度のコンサルティング支援を経験している。また、学校法人産業能率大学の契約講師として、全国の企業・地方自治体の管理職研修・人事評価者研修を多数実施している。平成21年度より、中小企業基盤整備機構・中小企業大学校の契約講師も務める。九州大学大学院(MBA)修了、「組織論」を中心に研究。
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