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ポイントを絞ったフィードバック面談

上期の評価結果が出て、フィードバック面談(振り返り面談、期末面談)の時期になりました。

評価者にとっては、部下に対して評価結果を伝達しなければならないのですから、胃が痛くなるという方もいらっしゃるでしょう。

では、フィードバック面談の目的とは何でしょうか。

大まかには2点あると思います。

1点目は、結果を開示することそのものが、人事制度の透明性や部下の納得性(一定のプロセスを経て評価されているという)につながるということです。

2点目は、部下育成です。評価対象期間中の部下の良かった点、改善点を明らかにし、次期以降の課題とするということです。

評価者によっては、1点目の開示にこだわり過ぎるために、例えば協調性はどうだったか、コミュニケーションはどうだったか、等と評価項目毎の評点を一つずつ説明される方がいらっしゃいます。

開示することは必要ですが、それでは総花的になってしまいます。場合によっては、「どうして4点ではなくて、3点なのですか?」といった、すでに結果がでている事項について押し問答をすることになりかねません。

私自身は、1点目よりも2点目の育成的観点の方が重要だと思います。

良かった点、改善点を2~3点ずつ伝えます。良かった点であれば、その要因、次期以降も再現できそうかどうか、職場や同僚に展開できないか、などを話し合います。改善すべき点であれば、うまくできなかった要因、改善のための施策、上司としての支援方法などを話し合います。

重要なことは、面談を通して部下の話をしっかり聴くということです。部下自身が振り返り、今後を考えることで頭の整理にも、動機づけにもつながります。

ポイントを絞り、しっかりと部下の考えを聴くフィードバック面談を心がけてみましょう。

この記事を書いた人

ヒサエダコンサルティング
久枝良彰
監査法人トーマツのマネジメントコンサルティング部、およびグループ会社のトーマツコンサルティング株式会社で、組織・人事コンサルティングのプロジェクトマネージャーとして在籍。平成17年9月に、有限会社ヒサエダコンサルティングを立ち上げ、代表取締役に就任。これまで、多数の企業・公的機関・医療機関に対して、組織・人事制度のコンサルティング支援を経験している。また、学校法人産業能率大学の契約講師として、全国の企業・地方自治体の管理職研修・人事評価者研修を多数実施している。平成21年度より、中小企業基盤整備機構・中小企業大学校の契約講師も務める。九州大学大学院(MBA)修了、「組織論」を中心に研究。
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