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人事評価の事前事項はできていましたか?

10月は、多くの会社で上期の人事評価の時期にあたります。

評価者である上司は、部下の評価シートを引っ張り出して、頭を悩ませる時期かもしれません。

しかし、評価をするにあたって、多くの会社、多くの評価者は、事前事項を忘れているケースが多く見られます。

では、事前事項と何でしょうか?

一つ目は、期初(例えば4月)に、被評価者である本人としっかりとコミットメントが取れていたかどうかです。部署としてどのような目標を掲げているか、その部署の中での被評価者の立場や役割は何か、被評価者にはどんな強みや改善点があるか、などです。その上で、評価項目や期初の本人目標もしっかりとすり合わせをしておきます。

二つ目の事前事項は、期中の観察です。評価者も人ですので、10月前の直近の数ヶ月の出来事は覚えていても、例えば4月、5月にどういう被評価者の行動や出来事があったかは、覚えていないことが多いものです。能力評価や行動評価は、期中を通してどうであったかを評価することになりますので、例えば8月、9月のことだけでなく、春先や夏場にどういう出来事があったか、それに対してどのような対処をしたか、等を評価者として観察記録しておくことが必要です。

つまり、①事前のコミットメントがあり、②期中を通しての観察があって、始めて公正な評価がなされるということになります。10月になって、机の上で頭を悩ませても、時すでに遅く、主観評価に陥り易くなってしまうということが言えます。

皆さんの会社の評価者は、事前事項がしっかりとなされていたでしょうか?

この記事を書いた人

ヒサエダコンサルティング
久枝良彰
監査法人トーマツのマネジメントコンサルティング部、およびグループ会社のトーマツコンサルティング株式会社で、組織・人事コンサルティングのプロジェクトマネージャーとして在籍。平成17年9月に、有限会社ヒサエダコンサルティングを立ち上げ、代表取締役に就任。これまで、多数の企業・公的機関・医療機関に対して、組織・人事制度のコンサルティング支援を経験している。また、学校法人産業能率大学の契約講師として、全国の企業・地方自治体の管理職研修・人事評価者研修を多数実施している。平成21年度より、中小企業基盤整備機構・中小企業大学校の契約講師も務める。九州大学大学院(MBA)修了、「組織論」を中心に研究。
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