1. ホーム
  2. 組織・人事コンサルティングBlog
  3. 悩ましい人事評価、5段階の考え方は?

悩ましい人事評価、5段階の考え方は?

能力評価やコンピテンシー評価の評価段階で、最も多く採用されているのが、5段階評価でしょう。今回は、その5段階の考え方について、ご紹介します。まず前提としては、評価対象期間(1年間や半年間)の能力や行動、実績について、評価直前だけでなく、期間を通してまんべんなく見る必要があります。その上で、5段階を次のように見ていきます。

まず、「3点」は、期間を通してプラスの事実があり、発生頻度や効果等は期待通り、標準的だった。また、マイナスの事実は、ほどんどなく、あっても軽微であり業務や職場への支障はなかったということです。「3点」の幅はかなり広いと考えていいでしょう。

次に「4点」は、マイナスの事実は基本的になく、プラスの事実の発生頻度が多く効果が大きかった。そして「5点」は「4点」に加えて、期間を通して周囲への好影響が大きかった場合です。

一方「2点」は、プラスの事実はほとんどなく、逆にマイナスの事実があり支障を伴い改善を要する場合です。そして「1点」は、「2点」に加えて、業務や職場に良くない影響を及ぼし、周囲への悪影響が大きかった場合です。

どうでしょうか。従って、まずは標準点の「3点」に置いていただき、そこから、「4点」ではないか、「2点」ではないか、根拠や事実を示しながら、幅を広げて考えていくことになります。

実際には、評価者各々が上記のような見方をしていただくことが必要ですので、部下に対して点数を付けていただき、その根拠を明らかにする形で、評価者研修やすり合わせを通して、評価者の目線合わせしていくことが重要になってきます。年度末は人事評価の時期ともなりますが、今一度、評価者の目線合わせの機会を持ってはいかがでしょうか。

 

この記事を書いた人

ヒサエダコンサルティング
久枝良彰
監査法人トーマツのマネジメントコンサルティング部、およびグループ会社のトーマツコンサルティング株式会社で、組織・人事コンサルティングのプロジェクトマネージャーとして在籍。平成17年9月に、有限会社ヒサエダコンサルティングを立ち上げ、代表取締役に就任。これまで、多数の企業・公的機関・医療機関に対して、組織・人事制度のコンサルティング支援を経験している。また、学校法人産業能率大学の契約講師として、全国の企業・地方自治体の管理職研修・人事評価者研修を多数実施している。平成21年度より、中小企業基盤整備機構・中小企業大学校の契約講師も務める。九州大学大学院(MBA)修了、「組織論」を中心に研究。
この記事が気に入ったら
フォローしてね!
ページの先頭へ