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業務改善プロジェクトの初期フェーズ

業務改善のプロジェクトでは、まず現状調査から問題点・課題の洗い出しを行います。

手法としては様々ありますが、一般的な手法としては、組織図や業務分掌、現状業務における帳票類、指標類の記入済みコピーを拝借します。その上で、経営陣及び事業の各所属長に個別インタビューを行い、現状の組織・業務上の問題点・課題をお聞きし、一定の当たりを付けます。

そして事業の全ての現状業務を洗い出すために、社員の皆様に業務調査シートを記入いただき、記入内容に基づき、内容確認のためのインタビューを行います。

事業や部署の大きさにもよりますが、ここまでの作業だけでも一定量の時間を必要としますが、ここまでで例えば、以下のような事項が把握されます。

  • 同一または異なる社員で、重複した作業が繰り返されている。
  • ž手書きの書類をパソコン入力・出力する作業が、正社員のルーティーン業務となっている。
  • ž パート社員に適したルーティーン業務が、正社員の仕事の中心となっている。
  • ž 業務量が特定の社員に大きく偏っている。特定の人しかできない業務が多い。
  • ž ルーティン業務にも関わらず、課間・課内での電話・FAXなどの調整が多い。
  • ž 紙書類が多いにも関わらず、書類の様式の大きさ(A4・A3・B5・B4など)や形式がそろっておらず運用・管理しづらい。手書きの書類とデータ書類が混同しているためデータの良さ(連絡・連動・一元管理・セキュリティーなど)が活かせていない。
  • 社内資料の承認者、回覧者が多い。
  • 導入されたソフトを使いきれていない。
  • 正社員にも関わらず、自分の担当の仕事が何につながっていくのか、結果としてどんな成果につながるのか理解されていない。

業務改善の目的は、現状調査で上がった問題点・課題を解決し、適正人員で最大の効果を発揮することです。したがって、上がった問題点・課題に対して、今日のためにではなく、今後のために、業務の「個人知から組織知への移行」「業務プロセスの変更」の2つを進めていくことになります。

この記事を書いた人

ヒサエダコンサルティング
久枝良彰
監査法人トーマツのマネジメントコンサルティング部、およびグループ会社のトーマツコンサルティング株式会社で、組織・人事コンサルティングのプロジェクトマネージャーとして在籍。平成17年9月に、有限会社ヒサエダコンサルティングを立ち上げ、代表取締役に就任。これまで、多数の企業・公的機関・医療機関に対して、組織・人事制度のコンサルティング支援を経験している。また、学校法人産業能率大学の契約講師として、全国の企業・地方自治体の管理職研修・人事評価者研修を多数実施している。平成21年度より、中小企業基盤整備機構・中小企業大学校の契約講師も務める。九州大学大学院(MBA)修了、「組織論」を中心に研究。
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