1. ホーム
  2. 組織・人事コンサルティングBlog
  3. 目標設定の精度を高めるレビューミーティング

目標設定の精度を高めるレビューミーティング

今年度から人事評価制度の試行をスタートしている自治体のA市において目標設定内容に関するレビューミーティングを3日間実施してきました。

約150名の管理職に対して、1名あたり10分程度お時間をいただき、事前にご本人に記入いただいた目標、および部下から提出された目標に対して、適切な目標の記述という視点から、レビューさせていただくというものです。

具体的には、以下の視点で、目標管理シートの内容を精査していきます。

【何を、どこまで】

  • 部署目標と連動しているか。
  • 職場や自身の問題点、課題を踏まえたものになっているか。
  • 主体者として自分が入っていない目標となっていないか。
  • 定型業務や毎年恒例の業務であったとしても、昨年からの工夫ヶ所、改善ヶ所が盛り込まれているか。
  • 過去、現在、達成度の状況が記述されているか。

【どのように】

  • 達成の道筋となる施策は、具体的に記述されているか。
  • 施策は、時系列に記述されているか。
  • 目標と施策に、論理性があるか。施策を1つ1つ進めていくことで、目標は達成されるか。
  • 「積極的に」や「心がける」などの心得的・主観的な表現が用いられていないか。

【いつまでに】

  • 施策毎に、取り組みから達成までの時期が記述されているか。

【難易度】

  • 目標レベルは、チャレンジ性があり、役職や等級に相応しいか。

A市は、既に目標管理の研修を実施されていますが、個別の目標内容に対して、具体的に意見交換することで、個々の立場や状況に応じた適切な目標設定方法が見えてきます。結果、評価者に自信を持っていただいた上で、その後の部下との期初面談、目標の進捗管理ができるようになります。

一定の時間を要し、手間がかかる進め方ですが、目標管理を導入しているが、なかなか目標設定が上手くいっていないという組織には、効果のある対策です。

皆さんの組織では、適切な目標設定ができていますか?

この記事を書いた人

ヒサエダコンサルティング
久枝良彰
監査法人トーマツのマネジメントコンサルティング部、およびグループ会社のトーマツコンサルティング株式会社で、組織・人事コンサルティングのプロジェクトマネージャーとして在籍。平成17年9月に、有限会社ヒサエダコンサルティングを立ち上げ、代表取締役に就任。これまで、多数の企業・公的機関・医療機関に対して、組織・人事制度のコンサルティング支援を経験している。また、学校法人産業能率大学の契約講師として、全国の企業・地方自治体の管理職研修・人事評価者研修を多数実施している。平成21年度より、中小企業基盤整備機構・中小企業大学校の契約講師も務める。九州大学大学院(MBA)修了、「組織論」を中心に研究。
この記事が気に入ったら
フォローしてね!
ページの先頭へ