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自治体の人事評価制度の試行結果を受けて

平成20年度に初めて人事評価制度を試行導入されたM市において、試行結果について、アンケートを通じて、評価者からのコメントがあがってきました。

最も多かった声は、「評価基準がわかりづらい」という内容でした。評価者の評価が付け易く、評価者間のバラツキを防ぐ手段としては、下記のようなハード面・ソフト面をトータルに進めていく必要があります。
 
1.各職位に求められる能力や役割が明示されている。(ハード面)
2.各職位に求められる能力や役割が、全組織に共有されている。(ソフト面)
3.面談等を通して、上司と部下が、部下の職位を踏まえた上で、
  当該組織において求められる能力や役割が具体化ささ、共有されている。(ソフト面)
4.能力評価項目の定義、着眼点や行動例、評点判断基準が具体的に明示されている。(ハード面)
5.評価者が、評価すり合わせや研修などを通して、上記1~4が共有されている。(ソフト面)
 
そう考えると、1回の試行だけで”わかる”ものではなく、一定の時間はかかるものです。
20年度の課題を踏まえ、21年度にハードとソフトの両面の対策を、組織を評価者(管理者)を巻き込みながら実施していく必要があります。
 

この記事を書いた人

ヒサエダコンサルティング
久枝良彰
監査法人トーマツのマネジメントコンサルティング部、およびグループ会社のトーマツコンサルティング株式会社で、組織・人事コンサルティングのプロジェクトマネージャーとして在籍。平成17年9月に、有限会社ヒサエダコンサルティングを立ち上げ、代表取締役に就任。これまで、多数の企業・公的機関・医療機関に対して、組織・人事制度のコンサルティング支援を経験している。また、学校法人産業能率大学の契約講師として、全国の企業・地方自治体の管理職研修・人事評価者研修を多数実施している。平成21年度より、中小企業基盤整備機構・中小企業大学校の契約講師も務める。九州大学大学院(MBA)修了、「組織論」を中心に研究。
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