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被評価者の役割
納得感の高い人事評価の運用を行うためには、公正な評価や人材育成を行う評価者(上司)、企業の環境変化に合わせて制度の見直し、制度の定着・運用を行う人事関連部署、そして被評価者、3者の協力が不可欠です。
ところが、被評価者の協力については、あまり触れられることはなく、評価制度運用における評価を受ける側の役割は、はっきりしていないのが現実でしょう。
人事評価は、健康診断と同じで、単に結果を受けるためにやっているのではなく、より良い結果を得るためにはどうすべきなのか、その結果をどう次に活かすのか、積極的な姿勢で活用しなければなりません。
評価されるのを単に待つというのではダメで、被評価者の受け取り方が大切なのです。
私達は、何らか出来事があって、その結果、感情が生まれたり、行動に移るのですが、実は出来事そのものよりも、受け取り方や解釈によって、ずいぶん感情や行動は異なります。
その人自身が、どういう概念を持ち合わせているかによって異なるのです。
心理療法家のアルバート・エリスは、ABC理論を唱えました。ABCのBは、ビリーフのBです。ビリーフにはラショナル・ビリーフとイラショナル・ビリーフがあります。
ラショナル・ビリーフは物事にうまく対処しようとするクリエイティブな思考で、健全な感情を呼び起こします。一方、イラショナル・ビリーフは物事に対する適応性がなく、自滅的な思考で、感情を乱します。不合理な考えによる解釈で、固定概念と呼んでもいいでしょう。
固定概念とは、例えば「上司は絶対にこうすべきだ」、「自分はできているに違いない」といった思い込みです。
この固定概念が強すぎるとせっかく人事評価やフィードバック面談を行っても、被評価者にとって、気づきや改善事項を得たり、そこから強みを伸ばすということが困難になります。
つまり、被評価者は、評価制度や上司との関係に対して、実用性のない固定概念を取り外し、受け止めるという協力も大切なのです。
ヒサエダコンサルティングは、固定概念を打破し、評価結果を積極的に受け止めていただくための被評価者研修を数多く実施していますので、お気軽にお声掛けください。