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ビールで乾杯! って組織文化?
組織文化とは、組織メンバーに共有される価値観、信念、ものの見方です。
組織文化のメリットとしては、優先順位や処理方法の価値共有により、意思決定が迅速になったり、メンバーの連帯感を高めることにつながります。一方、例えば同業種でも異なる文化を持つ組織とは意思疎通が難しかったり、不合理な組織文化は、メンバーのモチベーションを低下させることにつながります。
先日、入社3~4年目、20代中盤の約25名を対象に、役割認識に関する研修をしました。その際、当社の組織文化にはどのようなものがあるか意見を出していただいたところ、「社員同士で、助け合いの精神がある。」「上司や先輩が部下に優しく接してくれる。」「前年同様、前例踏襲で進んでいくことが多い。」といった意見の他、特徴的なものとして「ビールとゴルフの文化である。」という意見が上がりました。
詳しく聞いてみると、「当社は社内の飲み会の際、ビールで乾杯する。カクテルやワイン、ウーロン茶など各々が好きな飲料で乾杯してもいいんじゃないか。」「当社は業界の慣習もあり、お客さんとの懇親を深めるため、ゴルフをするのが当たり前である。ゴルフが苦手だったり興味を持てない社員もいる。お客さんとの懇親を深めるためなら、フットサルやボーリングでもいいんじゃないか。」という意見でした。
私自身、研修させていただいたその会社だけでなく、ビールで乾杯することや、顧客との懇親ゴルフは、普通のことではないか、という意識でしたので、若い社会人の意見にハッとさせられました。
既に18歳人口は、1992年の205万人から2015年には120万人まで減っており、これから若年層の絶対数減少は加速化します。また、あらゆる業種で外国人の助けを必要としてきます。そういった中、勤務時間や人事諸制度、働き方だけでなく、日本人の仕事に関わるあらゆる習慣、企業の組織文化についても点検し、抜本的な見直しが必要ではないでしょうか。