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普通のビジネスウーマン

ヤフーの新CEOに30代の女性(マリッサ・メイヤー氏)が就任、この10月に出産を予定しているニュースは記憶に新しいと思います。

私の知人にも、メイヤーCEOとまではいきませんが、香港を拠点にビジネス界で活躍している34歳の女性がいます。彼女は中国・広州出身で、英国の大学及び大学院を卒業し、英国で新聞社、その後大手広告会社へ就職。欧米人との結婚、出産を経て一昨年、香港に転勤し、現在も順調に昇進を重ねています。彼女の家には、フィリピン人の住み込みヘルパーがいるということもありますが、月に1回は、欧州または中国本土に出張するなど、忙しく飛び回っています。

その彼女、香港に転勤後しばらくは残業も少ししたそうですが、現在は出張時を含めて残業は一切せず、18時になったらスパッっと会社を後にします。彼女いわく「残業なんかしていたら昇進できない。」とのこと。有給休暇も年間20日は消化しているそうです。

ローンの支払いは残っているものの、いずれも物価が高いイギリスと香港に、夫婦で自宅を所有しています(ちなみに、彼女の方が旦那さんより高給取り)。彼女の志は高く、自分磨きにも余念がありません。英語、北京語、広東語と自在に操りますが、現在は、日本語を勉強中。

定期的にヘッドハンターからオファーがあり、あのマンチェスター・ユナイテッドからもアジア地区広報としてオファーがあったと言います。「オファーがあったとき、ちょうど足を怪我していたから。」と冗談で断った理由を説明してくれました。

バリバリと仕事をする。そうかといって、仕事にのめり込んでいるわけではなく、自分の時間を大切にしながら、成長している。グローバルで見ると普通のビジネスウーマンの姿なのかもしれません。メリッサCEOが輩出された背景にも、女性が昇進し活躍できる裾野が米国にあったからではないでしょうか。

日本でも、こういった普通のビジネスウーマンが、たくさん出てくる環境整備が急がれます。

この記事を書いた人

ヒサエダコンサルティング
久枝良彰
監査法人トーマツのマネジメントコンサルティング部、およびグループ会社のトーマツコンサルティング株式会社で、組織・人事コンサルティングのプロジェクトマネージャーとして在籍。平成17年9月に、有限会社ヒサエダコンサルティングを立ち上げ、代表取締役に就任。これまで、多数の企業・公的機関・医療機関に対して、組織・人事制度のコンサルティング支援を経験している。また、学校法人産業能率大学の契約講師として、全国の企業・地方自治体の管理職研修・人事評価者研修を多数実施している。平成21年度より、中小企業基盤整備機構・中小企業大学校の契約講師も務める。九州大学大学院(MBA)修了、「組織論」を中心に研究。
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