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専門職コース設置の難しさ

様々な会社で、総合職コース(職群)や一般職コースに加えて、専門職コースが設けられています。

果たして、この専門職コースの目的とは何でしょうか。
結局のところ、その他のコースとは役割や求められる成果が大きくことなり、そのため評価の視点や処遇のあり方も異なるため、別途コースを設けるのです。

様々なパターンがありますが、よくあるのが以下の3つです。

  1. 専門性が極めて高い人材で、組織マネジメントの時間やストレスを回避することで、最大限の力を発揮してもらう場合。
  2. 組織マネジメントの一線から退いた人材、または組織マネジメントを担うポストがない場合。
  3. 中途入社者の最初の格付け先として、例えば1年間などの期間限定でその能力や成果を見極める場合。

会社によっては、上記またはこれ以外の複数の意味合いを持たせている場合があります。

しかし、複数の意味あいを持たせた場合、この専門職コースの意味合いが曖昧になり、会社として本人にしっかりと説明がつかなかったり、本人の動機づけの低下にもつながります。
一方、①のように、あまりに専門性を高く求め過ぎて、コース設置後、何年経っても未だに、一人も該当しないという会社もよく見受けられます。
いずれにしても、コースの目的、該当する人材、該当するケースなどをしっかり議論し、これに見合った選考基準、人事評価、処遇も合わせて検討する必要があります。

この記事を書いた人

ヒサエダコンサルティング
久枝良彰
監査法人トーマツのマネジメントコンサルティング部、およびグループ会社のトーマツコンサルティング株式会社で、組織・人事コンサルティングのプロジェクトマネージャーとして在籍。平成17年9月に、有限会社ヒサエダコンサルティングを立ち上げ、代表取締役に就任。これまで、多数の企業・公的機関・医療機関に対して、組織・人事制度のコンサルティング支援を経験している。また、学校法人産業能率大学の契約講師として、全国の企業・地方自治体の管理職研修・人事評価者研修を多数実施している。平成21年度より、中小企業基盤整備機構・中小企業大学校の契約講師も務める。九州大学大学院(MBA)修了、「組織論」を中心に研究。
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