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病院の人事課題

 最近、医療や介護機関からのお問合わせが増えています。

医療や介護の組織と言っても、規模や専門性、職員の雇用形態まで様々ですが、共通点として、例えば次のような組織・人事上の課題をお持ちです。

●優秀な准看護師よりも、あまり仕事ができない看護師の方が、給与が高くなる仕組みになっており、職員の能力や成果に対して報いるシステムになっていない。

●正職員以外に「契約社員」、「パート」、「嘱託」などの様々な雇用形態があり、就業ルールや処遇が複雑になっている。

● グループの施設間で、基本給水準や諸手当の有無、夜勤手当などの額や時間が異なるので、人事異動を柔軟に実施することができない。

●職場内に、部下や後輩の人材育成という考え方がない。また、個人の経験や知識が共有化されていない。

●患者・利用者満足度を高めるという視点がなく、また患者満足度の高い職員が厚遇されているわけではない。

●特に看護職が定着せず、なかなか良い人材が入ってこない。

 医療や介護機関の場合、様々な公的資格を有した専門職の方が多く、能力や行動、患者・利用者満足度で処遇が決まるわけではありません。また、公的資格を有している専門職だけに、入職時から一人前扱いで、職場内の人材育成の意識が低いということが言えます。

 医療や介護機関は、組織体ということはもちろん、経営体であります。そのためには、「理念の浸透」「人材育成」「職員の動機づけ」「公正な処遇」「適材適所」などを志向した新しい人事制度が求められています。

この記事を書いた人

ヒサエダコンサルティング
久枝良彰
監査法人トーマツのマネジメントコンサルティング部、およびグループ会社のトーマツコンサルティング株式会社で、組織・人事コンサルティングのプロジェクトマネージャーとして在籍。平成17年9月に、有限会社ヒサエダコンサルティングを立ち上げ、代表取締役に就任。これまで、多数の企業・公的機関・医療機関に対して、組織・人事制度のコンサルティング支援を経験している。また、学校法人産業能率大学の契約講師として、全国の企業・地方自治体の管理職研修・人事評価者研修を多数実施している。平成21年度より、中小企業基盤整備機構・中小企業大学校の契約講師も務める。九州大学大学院(MBA)修了、「組織論」を中心に研究。
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