1. ホーム
  2. 組織・人事コンサルティングBlog
  3. オンラインで、管理職研修!?

オンラインで、管理職研修!?

コロナウイルス感染症の影響で、3月から相次いで各種教育研修の延期やキャンセルが相次いでいます。そのような中、某企業様の管理職研修をオンラインで実施しました。

内容は、1.人事評価と面談の進め方、2.リーダーに求められるマネジメントと部下育成で、4時間で実施し、部長・課長クラスの約60名が受講されました。

当方が登壇した会場の出席者は3名、その他は各拠点の会議室、在宅の15ヶ所以上から参加していただきました。

オンラインツールとしては、法人だけでなく個人でも広く使われているZoomを活用しました。今回は、オンラインで研修を実施するという条件に加えて、感染症の影響から、同じ会議室で受講されている受講者間の接触をできるだけ控えるという条件から、マネジメントや部下育成、面談の集合研修にも関わらず、“コミュニケーションは避ける”という矛盾した状況の中での研修でした。

普段、当方が講師として実施する管理職研修は、受講者の主体性を活かすため、研修時間の半分程度は、演習やグループディスカッション、発表や質疑で構成しています。今回は、オンラインの状況で、いかに受講者の参加度合いを高めるかという点を特に意識しました。

具体的には、受講者の考え方や理解度を確認するため、度々、他の会場の受講者に発表してもらいました。また面談演習では、1人の遠隔地の受講者が上司役、当方が部下役でロールプレイを行い、その後、他拠点で受講している方に気づいた点をフィードバックしてもらうスタイルで進めました。同じ会場で受講されている管理職同士がペアワークやグループディスカッションをせず、当方がいる主会場と他会場とで意見交換を行いました。

研修終了時に、遠隔地の方から受講の感想を発表していただきましたが、「他者の面談の様子を見て、自分の改善点も想像できた。」「PDCAのマネジメントの中で、自分のできていない点が明らかになった」など、受講者からは概ね好評のコメントをいただきました。

当方としては、受講者全体の演習進捗や表情、理解度や反応が分かりづらく、各演習等の時間配分が適切だったかという反省点はあるものの、オンラインで、かつ同じ会場内での会話を避ける取り組みは、“できなくはない”という感想を持ちました。もちろん、座学一辺倒やEラーニングより実施効果は高かったと思いますし、回数を重ねれば、より学習効果を高め実施できるのではないかと期待しています。

未だウイルス感染収束が見えない中、オンラインでの会話や会議にとどまらず、研修についても検討されてはいかがでしょうか。

 

この記事を書いた人

ヒサエダコンサルティング
久枝良彰
監査法人トーマツのマネジメントコンサルティング部、およびグループ会社のトーマツコンサルティング株式会社で、組織・人事コンサルティングのプロジェクトマネージャーとして在籍。平成17年9月に、有限会社ヒサエダコンサルティングを立ち上げ、代表取締役に就任。これまで、多数の企業・公的機関・医療機関に対して、組織・人事制度のコンサルティング支援を経験している。また、学校法人産業能率大学の契約講師として、全国の企業・地方自治体の管理職研修・人事評価者研修を多数実施している。平成21年度より、中小企業基盤整備機構・中小企業大学校の契約講師も務める。九州大学大学院(MBA)修了、「組織論」を中心に研究。
この記事が気に入ったら
フォローしてね!
ページの先頭へ