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身近な育み感が女性活躍につながる
先日、アメリカ出張の際、現地のニュースを見ていると、お腹の大きいキャスターがメインを務めていました。そして、そのニュースのお天気コーナーでは、またもお腹の大きい別のキャスターが務めていました。いずれの女性も妊娠しているわけですが、臨月を超えているのでは、と思うような立派なお腹で、平然とコメントしているのです。日本では見慣れない光景だけに驚きました。
確かに身近な職場でも、休業を取得する出産予定日の6週間前までは、妊婦中の働く女性を見かけることはありますが、日本のテレビ番組では、まずお目にかかりません。
特にニュースは、毎日、同じ時間帯に見る視聴者が多いので、日々、お腹が大きくなっていることに気付くでしょう。また視聴者は、大きくなったお腹の形から、「男の子かな、女の子かな」なんて関心を寄せるようになり、まるで親戚の子が産まれるような“身近な育み感”を持つかもしれません。
ご承知のとおり、日本政府は、大々的に女性活躍を推進していますが、マタニティハラスメント等の事件もあり、女性を守るという考え方に行きがちです。
しかし、“身近な育(はぐく)み感”こそが、働く女性や家族のことを本当に考えるきっかけになるのではないでしょうか。
例えば、上司や職場の同僚も、産まれた子を抱きかかえると、「その子に元気に育って欲しい」と思うでしょう。もちろん、社内託児所もそういった機会につながると思いますが、そういった設備を中小企業が取ることは難しいのが現状です。
これからの社会に必要なことは、妊娠した女性を隔離したり、変に特別扱いするのではなく、もちろん本人の体調や考え方に考慮しながら、職場と家族、仕事と子育てがボーダレスな“身近な育み感”を作ることこそが、女性活躍につながるのではないでしょうか。
そう、電話口で赤ちゃんの泣き声が聞こえても、温かく見守ってあげることが肝要ですよね。